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技術コラム

プレスの加熱方法とその特徴

プレス装置の選び方のヒント「加熱方式選び」
プレスの加熱方式には製品の種類や仕様、またお客様の設備環境によって様々な選択肢があります。そのためどのような加熱方式にすれば良いのか迷われることも多いと思います。

これらを複合的に検討し、選択するには加熱方式の種類と、その特徴を知っておく必要がありますが、今までご紹介する機会がございませんでした。

この項目では当社で行っている加熱方式と、その特徴についてご説明させていただきますので、どうぞ装置検討にお役立てください。
加熱方式の種類
北川精機の装置が採用している加熱方式は、熱媒油加熱、電気ヒーターによる直接加熱、蒸気加熱の3種類に大別されます。

さらに熱媒油加熱は熱媒油をボイラーで加熱するものと、電気ヒーターで加熱するものに分類されます。
ボイラーや蒸気の設備がある場合は既存の設備を利用した加熱方式から選択、設備がない場合は電気ヒーターを利用した加熱方式から選択します。

(1)熱媒油による加熱
 ・ボイラーによる加熱(OS)
 ・電気ヒーターによる加熱(KEO、ESO)
(2)電気ヒーターによる直接加熱(ES)
(3)蒸気による加熱(S)
(1)熱媒油による加熱
熱媒油加熱はヒーターによって加熱された熱媒油を循環させて、熱板を加熱する方法です。

他の加熱方式に比べ熱板の温度ムラが少ないのが特徴です。熱板内に設けたヒーターで熱媒油を加熱するESO、ヒーターユニットとして熱板外にユニットを持ち、そこで加熱された熱媒油を循環させるKEOがあります。

昇温速度が早い場合や仕様温度が高い場合は、ヒーター容量を変更できるKEOを選択します。ボイラー設備が必要なく、移設にも対応しやすいメリットがありますが、電気使用量が大きくなります。

ボイラー設備がある場合は、ボイラーによる熱媒油加熱OSで検討し、使用条件を満たさない場合はESO,KEOで検討を行います。ちなみに冷却はオイルクーラーを通常備えており、冷却水があればESO,KEO,OSいずれも冷却可能です。
(2)電気ヒーターによる直接加熱
熱媒油を使用せず直接熱板を加熱する方法です。
熱板の温度ムラが熱媒油に比べ大きく昇温速度に制限がありますが、オイルを使用しないので、電気さえあれば加熱でき、また高温にも対応しているのが特徴です。

冷却は熱板内に設けたパイプに冷却水を流し、冷却するので、熱媒油クーラーなどは不要。
全体的な設備規模をコンパクトにすることが可能です。

当社のテストプレス機KVHC、KVHCⅡが該当製品です。
(3)蒸気による加熱
飽和蒸気を熱板内に送り加熱する方法です。
蒸気を使用するため熱媒油加熱、電気ヒーターによる直接加熱に比べ昇温速度が早く、熱板の温度ムラが少ない特徴があります。仕様温度は飽和蒸気によります。

冷却は冷却水によって行います。加熱、冷却に必要なバルブは通常プレス設備側に設けてあります。

ウォーターハンマーや錆防止のためエアーブロー、または蒸気ブローでプレス側配管や熱板のドレンを排出します。ブロー圧は高圧となるため単独配管を施工していただく必要があります。
最後に
加熱方式について説明を行いましたが、あくまで概略にすぎません。

詳細を決定するためには設備のレイアウトや、制御のためのエアー、冷却水、また製品仕様による温度条件から制御方法や使用する機器、プレスに必要なオプションの決定などがあります。

そのため弊社では使用環境に合わせた打ち合せを行い、最適な設計を行っています。ご不明な点などあればぜひご相談ください。
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